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僕が、初めての賃貸マンションの空室対策で不安だったのは入居者募集の方法でした。
25歳の若造が物件のマイソクを片手に入居者募集のお願いをして、賃貸管理会社の方がしっかり動いてくれるのか?そもそも自分の部屋に申し込みをして下さる方なんているのか?と不安が多かったのを覚えています。
その頃は不動産賃貸の仕組みを理解していなかったので、空室対策で重要な入居者募集の方法が複数あることを知らずに、物件最寄駅付近の賃貸管理会社に片っ端から入居者募集お願いの訪問をしました。数にして10社は超えていたかと思います。
ご存知な方も多いかと思いますが、入居者募集には一般媒介契約、専属媒介契約、専属専任媒介契約の3パターンがあります。それぞれ良い面もあれば悪い面もあるのですが、特に賃貸仲介会社方面の人脈を構築していない初期の頃は一般媒介契約での入居者募集依頼をした方が良いと考えています。
理由について、各媒介契約の特徴のふまえお伝えしたいと思います。
コンテンツ
空室対策強化のために知っておくべき入居者募集形式の違い
入居者募集形式は一般媒介契約、専属媒介契約及び専属専任媒介契約の3つの形式がありますが、大きく2つに分けることが出来ます。
一般媒介では複数の賃貸仲介会社に入居者募集依頼が可能であるのに対し、専属及び専属専任では1社にしか募集をお願いすることが出来ません。
一般的には一般媒介契約で入居者募集のお願いをする大家の方が多いのではないかと思います。
ただし、専属もしくは専属専任媒介契約の方が1社で物件の募集告知や反響状況を管理できることから正しい告知及び反響状況の実態を把握しやすいというメリットもあります。そのあたりしっかりやってくれる賃貸管理会社と長い付き合いがあり、双方の厚い信用関係が成り立っているのであれば、1社に専属もしくは専属専任媒介契約でお願いするという方もいるかと思います。客付けに自信がある賃貸仲介会社は専属でしか賃貸仲介を受け付けないという会社も存在するので、物件保有エリアでの当該会社の客付け力の強さ等も鑑みて総合的に判断していきましょう。
一方、数を打つという意味では、明らかに一般媒介に軍配が上がります。僕はこの点を大きなメリットだと捉えて、一般媒介での入居者募集を基本としています。
一般媒介においては、賃貸管理会社から大家への報告義務は明示されていません。但し、賃貸管理会社とコミュニケーションをこまめに取り、定期的にSUUMO等での閲覧数や内見数の報告を受けられる体制を構築することは可能であり、僕は実際にそのような報告体制を築けています。
一方、専属及び専属専任媒介では、一定期間内に大家に入居者募集の状況を報告する義務があります。従って、申し込みが入らない状況であっても、大体の反響が定期的に分かります。そういった意味で受動的な大家の方はこちらの方が良いかもしれません。
また、一般媒介だとどうせ他の不動産屋にも依頼しているのだから、そこまで優先しなくても良いと考える不動産屋もいるようです。それであるなら、自分たちにしかお願いしていない専属や専属専任媒介で入居者募集をしている部屋を決めた方が確実に手数料が入ってくるという意味で、不動産屋のやる気はこちらの方が高くなるということもあります。
専属媒介契約と専属専任媒介契約の違い
この2つの契約の違いは、ずばり報告頻度及び自己発見取引の取り扱いの違いです。
専属媒介が2週間に1回という大家への報告義務があるのに対して、専属専任媒介では1週間に1回となっています。ただこの点実務では規則通り行っていない会社もあるので、実際違いはあまりないように思います。
また、専属媒介では、他の会社へ依頼をすることはできないものの、自分で発見した入居者と賃貸借契約を結ぶことは可能です。しかし、専属専任媒介では、自分で入居者を探す行為は禁止となっており、依頼をした会社で決めた入居者としか賃貸借契約書を結ぶことは出来ません。
そういう意味で、賃貸管理会社からすると、契約を決めるというコミットメントの強弱は以下の通りとなります。
専属専任媒介>専属媒介>一般媒介
空室対策を自分の足で一般媒介契約
ここまでご説明した上で、ではどの形で入居者募集をお願いするか?ということになるかと思いますが、僕は一般媒介を選択することが多いです。
上記で申し上げた通り、一般媒介では大家に対する募集物件の反響状況の報告義務はありません。
だからと言って、管理会社に状況を聞いてはいけないという訳ではありません。
自分で動けるやる気と活力さえあれば、定期的に自分の方から連絡をして、状況をインプットし、そこで適切な判断をしてより早く入居者を決めるというプロセスが一番確実かつ間違いない方法です。
どこに潜在入居希望者の方がいるか分からない中で、出来る限り多くの不動産屋にお願いをする方法が基本だと思います。
確かに、専属や専属専任媒介は会社にコミットさせるという意味では良いかもしれません。
しかし、その会社自体に客付け能力がない場合は非常に危険ですし、もともと客付け力があった営業マンがリタイアするケースもありますし、いずれにしろ1社のみに任せるというのは、空室期間をより短くするという観点で考えると疑問が残ります。
その方に不動産投資に対するスタンス、保有物件の投資エリア(客付けが容易か否か)や保有物件数によってベターな入居者募集形式は異なりますが、入居者募集は空室対策においてかなり重要であることは間違いないです。
自分である程度動けるやる気や活力、そして時間がある方は、まずは一般媒介で入居者募集のお願いをすることをお勧めします。自分で動く中でノウハウもたまりますし、そこで気付きが出てくると思います。
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