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黒字倒産という言葉は聞いたことがある方が多いかと思います。
なぜ黒字なのに倒産しちゃうの?と考える方も多いかともいますが、それは会計上の損失と実際のキャッシュフローの違いを理解していないからこそ出てきてしまう疑問です。
そして不動産投資においても黒字なのに自己破産してしまう方がいらっしゃるとお聞きします。そこで、本日は不動産投資において発生する自己破産のメカニズム及びそれを防ぐ方法についてお伝えしたいと思います。
コンテンツ
減価償却費とローン元金返済額
黒字倒産のメカニズムをお伝えする前に、この2つの概念についてしっかり理解しておく必要があります。
まず、減価償却費についてですが、これは我々投資家にとっては味方です。なぜなら、実際の支出は発生していないのに税務上損金として算入することが可能なため、税金削減効果があるからです。
例えば、家賃6万円、1,000万円の物件を全額キャッシュで購入したとしましょう。
そうすると、管理費・修繕積立金等の修繕費用、雑費、所得控除が発生しないという前提では、年間72万円のキャッシュイン及び利益が発生します
減価償却費がない場合、この72万円に対して税金がかかってくるわけですが、税率が20%だった場合、単純計算で14.4万円の税金を支払わなければならなくなります。
しかし、この物件の半分が建物で、かつ、減価償却期間が20年だった場合、1年あたり25万円(500万円÷20年)の減価償却費が計上されることになります。この25万円は実際のキャッシュアウトではありません。
その結果、72万円-25万円=47万円が課税標準額となり、結果9.4万円が支払税金となります。先ほどとくらべ5万円の税金が削減されたことになります。
一方、ローン返済額の元金部分はキャッシュアウトを伴うのに、税務上損金として算入することができません。
所有して20年が経ち、減価償却期間は過ぎてしまったため、減価償却費は計上されず、家賃収入だけが課税標準となってしまうと、実際のキャッシュフロー上はあまり儲かっていないのに、税務上では利益が出てしまい、あまり儲かっていないのに、税金を支払わなければならないという地獄に陥ります。具体例は次の章で説明させていただきます。
黒字倒産のメカニズム
端的に申し上げると、黒字倒産とは、会計上は計上されないキャッシュアウトの金額(ローン返済額)が、キャッシュアウトを伴わない損失(減価償却費)を大きく上回ったことによって、実際は儲かっていないのに税金を支払わなければならない状況が続き、最終的にローンや税金の支払いが滞り自己破産してしまうことです。
先述のローン元金返済額の話で具体例を出すと、購入後20年経過してことにより、当初6万円だった家賃が5万円に下がり、物件1,000万円を返済期間30年、金利3%で借入をして購入しているという想定だと、1か月あたりのローン返済額は4.2万円になります。
キャッシュフローだけでいえば、月々8千円(5万円-4.2万円)の儲けです。しかし、常時満室経営は厳しいので、この状態だとおそらく収支トントンかマイナスになってしまうケースが多いかと思います。
しかし、この物件の減価償却期間である20年を超過しているため、減価償却費は計上されず、ローンの元金返済額は損金計上されないので、ほぼほぼ家賃収入に対して税金が課されてしまうわけです。
1か月あたりの家賃が5万円なので、年間で60万円となり、税率が20%だとすると18万円の税金が発生してしまいます。
何を原資にして税金を支払うかというと、不動産投資のキャッシュフロー上では儲かっていないので、自分の給与収入等からの持ち出しになります。
この持ち出しの規模が大きくなり、かつ、この状態が続くと最悪自己破産に陥ってしまうということになります。
黒字倒産を防ぐ方法
ずばり、負債比率をできる限り低くする努力をするということに尽きます。その結果、家賃でローンを返済できる比率を高めていくことが重要です。
例えば、家賃総収入が100万円に対して、ローン返済額が80万円の方及び家賃総収入が40万円に対して、ローン返済額が20万円の方がいたとします。
家賃収入からローン返済額を差し引いた金額は20万円で同じですが、返済比率を比べると、前者は80%、後者は50%ということで全く異なります。
返済比率が低ければ、多少家賃が下落したり、税金の支払いが発生したり、減価償却費が時間の経過により減額したとしても、それに耐えうる力が高まります。
従って、1か月のキャッシュフローでいくらネットキャッシュインがあるか?という方法で自分の立ち位置を判断するのも1つの方法ですが、返済比率も定期的に注視していただければと思います。
また、物件を購入すると将来減価償却費がいつまで続くかということが分かります。
それを見据えて、減価償却が終わる前に売却するのも1つの手法です。
キャッシュフローを見ながらも、将来の税務上損益の計画も頭に入れて、賃貸経営をするようにしましょう。
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