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不動産投資を始められていない方とお話ししていると、大家になるには資格が必要なのか?という問いを受けることがたまにあります。
結論から申し上げると、大家になるには資格は必要ありません。

しかし、将来的に、

  • 土地・建物の売買仲介を業として反復して行う
  • 土地・建物の賃貸管理を業として反復して行う。

といったように、いわゆる“不動産屋”を運営したい方は、その不動産屋の5人に1人は宅地建物取引士を取得していないと運営できないことになっています。

私自身不動産投資を始めてから、宅地建物取引士、CFP、1級FP技能士の資格を取得しましたが、その経験を基に、資格と賃貸経営について個人的な見解を述べたいと思います。

まず、不動産投資において成功するには、“失敗しない”ということが一番重要だと私は考えています。不動産を買い増して収益力を高めることによりも、あることないことを言ってくる業者からの情報を取捨選択する能力を高めることが何より先決です。

不動産業界は、お金と欲望が渦巻いている世界です。特に不動産仲介の世界は、売却価格の3%+6万円が、通常の仲介手数料として定められており、人によっては嘘を言って、または、言うべきことだと分かっていながら伝えずに、売却して仲介手数料をもらったら、

そのまま逃げる。という人もいます。

そういった世界の中で、誰が自分を守ってくれるかというと、誰も守ってくれません。

自分自身で自分を守っていくしかないのです。

剣を磨くのではなく、盾を厚くすることが求められていると私自身は考えています。

そして、不動産投資の世界において、何が自分を守ってくれるかというと、一番先に思い浮かぶのが知識・経験です。

この知識と経験をどのように鍛えていくのか?ということが、不動産投資家として成功するかしないかに大きく影響してくると私自身は考えています。

そこで、どのように知識を高めていくのか?ということについて考えたとき、不動産投資関連の本を読み漁ることに加えて、資格勉強をするのも効果的だと私は思います。

例えば、不動産を購入する際は、仲介業者から買主の方へ重要事項説明書なるものを配布し、それについて必ず説明しなければならないと規定されています。そして、その説明は、必ず宅地建物取引士が行わなければならないとされています。

もし、自分が宅地建物取引士の資格を取得していれば、そこで何を説明すべきか?が分かっているので、業者の説明の抜けに気付くことが出来ます。

私は、住居地域、建ぺい率、容積率等の不動産投資にも関連してくるけど、素人にとっては接する機会がない事柄の多くは、宅地建物取引士の資格勉強より学びました。

また、1級FPの資格を取得していると、税金の知識が豊富になります。

確定申告に関しては、税理士に任せることは可能です。しかし、確定申告の記入を任せているだけの税理士の方は、提案はしてくれません。提案というのは、税金をどのようにして減らすのか?という提案です。

私たちサラリーマン大家は、本業としてのサラリーマン所得があり、その所得に対しては、所得税・社会保険料が課されています。それは、給与天引きとなっているため、強制です。

しかし、サラリーマン大家として入ってくる収入は、自己申告制です。ここでは、かなり自己裁量がききます。人によっては、不動産所得をマイナスにして、サラリーマンとして支払っている所得税を還付し、来年度の住民税を軽減する人もいるでしょう。

逆に、不動産を買い増ししたいときは、銀行に確定申告書を提出する必要があるので、数字を良く見せようと合理的な範囲内で調整する人もいるでしょう。

上記はほんの一部の例ですが、自分で考えて自分で調整していかなければならないことが多く、考えるためには知識が必要だということです。

不動産投資関連の本では、通常の賃貸経営の流れは分かります。

しかし、細かい知識というのは書かれていません。

これも私見になるのですが、不動産投資を始める前の方、または、初めて間もない方は、まず不動産投資関連の本を読んで、賃貸経営の大まかな流れを知っていただいた方が宜しいかと思います。

その上で、更に知識を深めていくために、失敗しないサラリーマン大家になるために、宅地建物取引士等の不動産関連資格の資格勉強をしていただくと良いのではないかと思います。

資格取得を通じて、自分を守る盾を厚くしていきましょう。

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