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将来に向けて投資をしていこうと考えている投資初心者の方で「不動産投資って儲かるの?」という疑問をお持ちの方は多いと思います。
本や雑誌には成功体験のみが書かれていることが多く、「実際どうなの?」という疑問です。僕も不動産投資の経験がない状況で不動産投資の検討をしているときは良く考えていた疑問です。
そもそも「不動産投資で儲かる」というのはどういうことなのか?
簡単に言えば、毎月のキャッシュフロー収支と売却時の売却損益を合算した数値がプラスであれば儲かったということになりますし、マイナスであれば損をしたということになります。
株式投資やFXトレードでは、売却損益で「儲かったor儲からなかった」が分かるので、プラスとマイナスの計算が簡単ですが、不動産投資では物件保有中のキャッシュフローも加味して投資の成功不成功を判断します。
そして、僕が不動産投資を始めたリーマンショック後は今2021年と比べると不動産価格が安く、売却損益が利益となりやすい局面だったので、リーマンショック直後に不動産投資を始めた方々は、物件保有中のキャッシュフローがマイナスであっても、売却損益でカバーしやすい=不動産投資で儲けやすかったという前提があることは留意しておいた方が良いかと思います。
一方、現在の不動産価格は高止まりしており、売却損益で儲けることはリーマンショック直後と比べると難しいと言われているので、不動産投資で儲けられる難易度は上がっているというのが一般論です。
ただ、そんな中でも安い価格で不動産を仕込めている投資家もいますし、全体的に高止まりとはいいつつも、売主の都合で安く売りに出される物件もあるので、その情報をいかにつかめるか?そういった情報が来た時に割安であることをキャッチして、すぐに購入に向けた動きを進められるか?という準備がより求められる時期だと感じています。
そんな中で、今日は儲かった事例と儲からなかった事例をお伝えし、具体的な数値をもとにイメージを持っていただければと思います。
コンテンツ
不動産投資で儲からなかった実例
まずは、儲からなった実例です。
この物件は2012年に購入した区分マンションでした。場所は東京都江戸川区の築10年台前半のマンションでした。最寄り駅からは徒歩10分と僕が所有している物件の中では最寄り駅から遠い部類でしたが、物件のエントランスが豪勢で物件としては一番気に入っている物件でもありました。
この物件は2018年に売却したので、約6年保有でした。
保有中のキャッシュフローは、運悪く入退去が多かったこともあり、また外国人に貸し出したことによって原状回復費用が高額になったこともありマイナス100万円でした。
一方、ローン残債より100万円高い価格で売却できたので、トータルではほぼ収支ゼロとなりました。
おそらく昨年、今年まで保有していればもっと大きい売却金額になっていたと思うので、トータルでプラスとなったかもしれませんが、その当時1棟マンションの融資を受ける条件として区分1つ売却ということを条件としており、その当時購入した1棟マンションは順調に稼いでくれているので、これはこれで当時の判断は間違っていなかったと思っています。
購入当時は1番期待していた物件でしたが、結果儲からなかった事例です。
保有中に入退去が多かったこと、外国人に貸出してしまったことが悔やまれます。まあ損をしなかったので負けではないですが。
不動産投資で儲かった実例
次は儲かった実例です。
当物件は東京都杉並区の築40年の物件でした。
外観も古びれていて、入居者が購入当時既に30年程度居住しており、仮に退去となった場合リフォーム費用が高額になるという爆弾物件でもありました。
ただ、JR駅徒歩5分圏内で、そのJR駅は住みたい町ランキングでもTOP20に載ってくる駅まで成長した駅でもあります。
この物件を購入した当時は最悪自分で居住することも考えて購入しました。
物件の共用廊下から富士山が綺麗に見えて、ベランダからの眺望も悪くないというのが購入理由でした。
この物件は購入後5年後ぐらいにローンの全額返済をしています。
ラッキーなことに購入後10年、入居者は住み続けていただきました。
そして、退去したタイミングで自分で住むことも考えていたのですが、内装が古すぎたので、意外と高値で売却できることが分かったので、今年前半に売却しています。
結果としては物件保有中のキャッシュフローはプラス500万円。
ローン全額返済の資金と売却入金額(税金控除後)のネット収支は約300万円となり、トータルで800万円儲かった投資となりました。
物件価格は3,000万円程度だったのに対して、利益は800万円だったので、9年間の保有で26%の利回りとなりました。これを年利換算すると約2.5%です。
ただ、購入時はオーバーローンだったので一切お金を使っていません。物件価格に対する利回りで考えるとそこまで高い水準ではありませんが、お金を使わず、保有中ほぼ手間がかからなかったのにここまで利益を得られるというのは不動産投資の強みだと思います。
9年間の保有でこの利回りをどう考えるかは人それぞれだと思いますが、この実例は保有中の手間がほぼかからなかったという点は評価に値すると思います。
家賃収入だけでなく出口戦略を考えることが重要
上記2つの実例をお伝えしましたが、売却損益がトータル損益に与える影響が大きいと感じました。
例えば、儲かった実例で紹介させていただいた案件では、3年前と比べて売却価格が500万円程度あがっていました。もし3年前に売却していた場合はトータルで収支ほぼゼロで終わっていたと思います。
最近の不動産投資は保有中のキャッシュフローにのみ焦点をあてがちですが、出口の売却価格を加味せずに「トータルで儲けられるか?損をするのか?」と試算することはできません。
将来的な売却価格を予想することはできませんが、今売ったとしても、利益が出るぐらいの価格で購入出来れば不動産投資で負ける可能性は低くなります。
もしくは、自分で土地から仕入れ新築アパートor新築マンションを建築することで、業者の利益がのっかっていない建物=安値で新築購入ができますので、最近はこの手法が流行しているように見えます。
ただ、新築には施工会社の破産、工期の遅れ、工期中のトラブル対応等物件が完成するまではリスクがつきまといます。
なので、最終的には投資の原則に戻ってしまいますが、「安く買う」というのが不動産投資で儲ける鉄則だとつくづく思います。
一言で書くと簡単なように思えますが、「安い」と判断するうえでも様々な知見や経験が求められます。
ただ少なくとも、目先のキャッシュフローがプラスだからと言って飛びつくことなく、出口戦略も考えることが、不動産投資で儲けるために必須ということは言えるのかなと10年の不動産投資経験より断言できます。
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